この印画紙のための乳剤は、アドックス社が旧アグファの技術者と共に、レバークーゼンのアグファフォトの清算人から購入した、オリジナルのアグファ機によって生産されています。
パラメーターは、以前”アグファ マルチコントラスト クラシック”の名前でアグファが販売した、全ての印画紙と同一のものです。
世界で最も先進的な技術によって作らた印画紙の一つです。素晴らしい色調範囲と鮮明な黒を実現します。
また、乾燥が容易で、トーンは素晴らしいものです。
一緒にコーティングされている別々に作られた4種の乳剤が複雑に働くため、全体にわたってコンスタントにコントラストを調整できます。印画紙は、乳剤をコーティングする前に、すべて注意深くテストされた良質の材料を選んで作られています。
全ての品質を一定にするために、コーティングが実行される前に、バッチに一貫性を持たせるためのいくつかのテストランが、小さなマシンで行われています。
MCCはファインプリントのためのハイクラスペーパーです。
以下は、マグナム・フォトの写真家 ジル・ペレスの書簡です。
Adox MCC がいかに素晴らしいかを語っています。
Gilles Peress Studio
76 Lafayette Avenue Brooklyn, New York 11217
September 12, 2016
過去45年に渡り、私は、みなさんの殆どがご存知ないか覚えていない、非常に多くの種類のゼラチンシルバーペーパーを使用し、またテストを繰り返してきました。
アグファのPortriga,Portriga Rapid やBrovira、イルフォードの Bromide、Multigrade version 1、コダックの Kodabromide、Polycontrast Rapid やAzo、オリエンタルの Seagull、Zone VIの Brilliant、DuPont の Varigam, Velour Black やVarilour.....これらの印画紙をどのくらいの方が覚えているでしょうか。
90年代に私たちが使用していた最新の印画紙は、アグファ・マルチグレード・クラシックでした。しかし、アグファは後に閉鎖してしまい、私たちはどうしたらよいのか途方に暮れました。
そこから私たちは、多くの、本当に多くの白黒印画紙を試し始めました。
OKだと許容できる白黒プリントが、いくつか見出されていた頃のことです。
昔、使っていたのはこのような印画紙だった―という啓示を受けました―これがAdox印画紙の発見でした。
私たちはついに、探求の旅に終止符を打ち、帰還したのです!
豊かな黒と詳細なハイライトが印象的でした。しかし、それ以上に私の画像を生き生きとさせたのは、最高のペーパーベースとグレイトーンとが奏でる交響曲でした。
これらは私が、Adox Selentonerと組合わせて製作した、最高のプリントの一部です。
Adoxの印画紙は大変安定してます、そしてMirko*は、乳剤製造に非常に注意を払い、多くの時間を費やしています(全てのAdox製品がそうであるように)。ですから、私は何千枚ものシートのプリントを経て、これまで使用した中でAdoxの印画紙が最高だと、躊躇せずに言うことができます。
これ以外、あり得ません。
Warmly,
Gilles Peress(ジル・ペレス)
*)Mirko:AdoxのCEO ミルコ・ボエデッカー氏のこと
原文は
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